研究実績の概要 |
Poly dimethyl siloxane (PDMS) を素材とした細菌播種用チャンバーを作成、pore sizeを100-200umにて調節したところ、予備実験としてPBSを注入した系においてコンスタントな細胞回収率を確認することができた。チャンバーデザインを決定したところで、実際の細菌培養条件を調節し決定した。初めにコントロール群としてStreptococcus mitisを使用し、マウス皮下注射モデルにて細胞回収実験を施行した。結果、細菌播種後24時間の時点でチャンバーあたり5x105の細胞を回収することができた。グラム陰性細菌のP. intermedia (ATCC 25611), F. nucleatum (ATCC 25586), グラム陽性細菌のP. micros (ATCC 33270), S. intermedius (ATCC 27335) についても、同様に播種を行ったところ播種後24hの時点でP. intermedia, F. nucleatumについては他2種の菌よりも細胞回収量は低い印象であったが、120hの時点では逆転し多量の細胞回収率を確認した。上記に様に最適化した本系の細菌播種条件と顎骨内炎症との整合性を確認するためin vivo顎骨炎症モデルであるPeriapical lesion modelにて顎骨内の病変形成との関連性を評価したところP. intermedia, F. nucleatumにおいて、播種後120hの段階で根尖病巣の形成を確認した。他菌種に関しては現在時間を延長して評価している。(Micro-CT) FACSを用いた機能評価(phagocytosis assay, Reactive Oxygen Species assay)に関しては現在遂行中であるが、グラム陽性細菌により凝集した免疫細胞群において高い機能性を認めている。
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