今後の研究の推進方策 |
申請時における今後の推進方策としては,1. 気管支感染マウスモデルの構築,2. TLR ノックアウトマウスを用いた肺炎球菌排除能の変化,3. C5aR ノックアウトマウスを用いた肺炎球菌排除能の変化,4. 好中球枯渇マウスにおける肺炎球菌の排除能と炎症インデックス,5. C5 ブロック抗体による肺炎治療効果の検討,6. C5aR アンタゴニストによる治療効果の検討,であったが,平成26年度の研究成果において,肺炎球菌によるC5の分解と,C5aRを利用した免疫回避については観察されなかった.したがって,申請時,研究が当初計画どおりに進まない時の対応として計画書に記載した,「肺炎球菌を認識するTLR と好中球の肺への浸潤の二つに焦点を当てることとし,平成27年度は3, 5, 6以外の研究を進める」に準じ,1, 2, 4の実験計画を推進することとする.また肺炎球菌の毒素として報告されるニューモライシンは,TLR認識と密接な関わりがあり,またその細胞毒性により好中球を破壊するため,免疫回避する可能性が考えられる.従って,計画7として「ニューモライシンによるTLR活性化と,肺組織破壊との関係の検討」を加え,研究を推進する.
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