本研究では、Pg歯性感染で誘導される肝細胞やマクロファージ(MΦ)の活性化におけるTLR2の役割を明らかにすることを目的に検討を行った。TLR2経路を遮断したTLR2KOマウスでは、WTマウスの高脂肪食群でみられたPg歯性感染による脂肪化、MΦ増加、炎症性サイトカイン産生は減弱していた。TLR2 阻害薬は脂肪化肝細胞・MΦにおける Pg-LPS誘導サイトカイン発現増加を顕著に抑制した。以上により、 脂肪肝では、TLR2は肝細胞の脂肪化およびMΦの増加を介し、Pgに対する反応性を高めることに関わり、過剰な炎症反応を起こすことでNASHの病態増悪につながることが明らかとなった。
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