一酸化窒素は一酸化窒素合成酵素の作用によってL-アルギニンから産生される気体分子である。近年、一酸化窒素は翻訳後修飾の一種であるS-ニトロシル化に関与し、タンパク質の機能を調節している。まず、NOドナーであるGSNOを添加したRAW264細胞ではファゴサイトーシスが促進した。NOドナーで処理した細胞では、Rab5の活性が上昇していることがGST-R5BDプルダウンアッセイで明らかになった。ビオチンアッセイでは活性型Rab5が強くS-ニトロシル化していた。これらのことより、Rab5がS-ニトロシル化されることによってファゴサイトーシスが調節されていることが明らかとなった。
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