研究課題/領域番号 |
26861588
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
星加 修平 北海道大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (40581682)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | グラスアイオノマーセメント / TEM / 長期耐久性 |
研究実績の概要 |
本研究ではFUJI IX GP EXTRA CAPSULE (GC) とポリアクリル酸含有の処理剤GC CAVITY CONDITIONER (GC) を用いて接着界面の耐久性、再石灰化を検討することを目的とした。①微小引張り接着強さ試験 ヒト健全抜去大臼歯の健全象牙質の歯冠を歯軸に対して垂直に切断。CAVITY CONDITIONERで処理、もしくは未処理のグループに分けFUJI IX GP EXTRAを築盛した。1週間後その試料から棒状試片を切り出し、微小引張り接着強さを測定した。また半年後の微小引張り接着強さを測定した。同様に1年後の微小引張り接着強さを測定する。②TEM 観察 ヒト健全抜去大臼歯の歯冠を歯軸に対して垂直に切断。GC CAVITY CONDITIONERで処理、もしくは未処理のグループに分け、FUJI IX GP EXTRAをマイクロカバーグラスを用い出来るだけ薄く一層充填した。1週間後、それらの試料からアイソメットを用いて1×1mm2 の棒状試片を切り出し、象牙質と接着界面のTEM 観察を行った。また半年後の試料のTEM 観察を行った。同様に1年後も行う。TEM 観察から、GC CAVITY CONDITIONERで処理した試料では0.5μm~1 μm程度の脱灰層が認められた。一週間後と半年後の微小引張り接着強さ試験の結果からは、GC CAVITY CONDITIONERで処理の有無で有意差が認められた。つまり、GC CAVITY CONDITIONERで処理した場合は接着強さの低下が処理しない場合に比べて有意に少なかった。臨床での歯質接着を想定する際に重要なのは長期耐久性であるので、今後さらに長期的な経過を追って実験を継続していく。この結果は2015年のJournal of adhesive dentistryに投稿、出版された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
一週間と半年後の結果を出す事が出来、また論文もpublishすることが出来た。今後さらなる長期耐久性の経過をみていくことが出来る。
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今後の研究の推進方策 |
臨床での歯質接着を想定する際に重要なのは長期耐久性であるので、今後さらに長期的な経過を追って実験を継続していく。一週間と半年後の結果を出す事が出来、論文をpublishすることが出来た。今後さらなる長期耐久性の経過を観察していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
実験器具、消耗品の購入金額が当初の予定よりは低くなったため。
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次年度使用額の使用計画 |
今年度海外学会に参加予定であるため、その際に使用する予定。
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