研究課題
プロバイオティクスは、「消化管内の細菌叢を改善し、宿主に有益な作用をもたらす有能な微生物とそれらの増殖促進物質」と定義されており、近年、プロバイオティクスを用いた予防医学の考えが広まってきている。様々なプロバイオティクスが存在するが、我々はLactobacillus salivarius WB21株を用いて、本菌の口腔内投与により口臭や歯周病に対して有効であることを明らかにしてきた。う蝕病原菌に対しては、Streptococcus mutansは濃度依存的に抗菌作用があることが示唆された。他のう蝕病原菌に対してもLactobacillus salivarius WB21株が濃度依存的であることが示唆された。今後は、う蝕病原菌に対する付着阻害能や、不溶性グルカン産生抑制能の確認を行っていく次第である。
3: やや遅れている
現在研究に加え、診療業務および学生教育を行っており、研究が予定通りに行えていない。また、データの蓄積も不足した状態である。その為、当初2年間の予定であった研究期間を1年延長申請を行い、研究計画を見直し平成28年度も引き続き本研究を行っていく次第である。
今後は基礎研究において、また臨床的評価においてもデータの蓄積およびデータの解析をさらに進めていく。
所属している講座において、既に所有している研究機材や器具を使用したため、物品費が当初の予定より金額が安価であった。
基礎研究において、消耗品に使用する事が予想される。臨床研究においては、WB21株含有タブレットをの購入にあたり物品費が発生することが予想される。また、学会発表も予定しているため、旅費が発生すると思われる。
すべて 2015
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (2件)
International Journal of Clinical Preventive Dentistry
巻: 11(1) ページ: 7-14
巻: 11(2) ページ: 67-71