研究課題
プロバイオティクスは、消化管内の細菌叢を改善し、宿主に有益な作用をもたらしうる有能な微生物とそれらの増殖促進物質と定義されている。プロバイオティクスの摂取により消化管内のフローラに作用し、フローラの健常化を図りながら疾病の予防、改善を行うというものであり、代表的なものとしてLactbacillus属やBifidobacterium属等が知られている。申請者はこれまでに、プロバイオティクスの投与により口腔内において歯周病や口臭に対する効果について検証し、口臭や歯周組織の炎症の改善に有効であることを報告した。本研究において、申請者はプロバイオティクスのう蝕に対する効果について検証を行った。プロバイオティクスの1つであるLactobacillus salivarius WB21株 (WB21) を用いてう蝕病原細菌のStreptococcus mutans (Sm) の増殖抑制効果を確認した。その結果、Sm菌数はWB21の添加菌数依存的に減少した。また、Smが形成する不溶性グルカンの形成抑制作用も確認した。その結果、WB21の添加によりSmが形成する不溶性グルカン減少することが明らかになった。本研究において、プロバイオティクスは齲蝕のリスクを高めないだけでなく、う蝕抑制効果を持つ可能性があることが示唆された。
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BMC Oral Health
巻: - ページ: -
10.1186/s12903-016-0255-3
Int J Dent.
J Oral Hyg Health
http://dx.doi.org/10.4172/2332-0702.1000203
http://www.fdcnet.ac.jp/research/gyouseki/