本研究の目的は,睡眠時ブラキシズム(睡眠中の歯ぎしり,くいしばり)の問診・臨床診査による診断の信頼性を検証し,より信頼性の高い睡眠時ブラキシズムの臨床診断法を模索することである. 検証の結果,睡眠時ブラキシズム診断における問診の信頼性は高くないことが示され,問診のみで睡眠時ブラキシズムを診断することは望ましくない可能性が示唆された.また,臨床診査のみでも睡眠時ブラキシズムを診断するのは難しい可能性が示されたが,問診・臨床診査を併せて用いることで診断できる可能性が示唆された.今後は,より詳細な問診・臨床診査の項目の組み合わせを模索する等,さらなる検討が必要と考えられた.
|