頭頸部腫瘍患者の栄養状態をMini Nutritional Assessment-Short Form(MNA-SF)を用いて明らかにし、その影響因子を検討することを目的とした。被験者は東京医科歯科大学歯学部附属病院顎義歯外来を訪れた患者のうち、46名(平均年齢74.7歳)を対象とした。被検者の約半数(45.6%)は、低栄養(4.3%)または低栄養の危険性(41.3%)があった。ステップワイズ法による重回帰分析を用い、MNA-SFスコアに影響を及ぼす予測因子を同定した。顎義歯を長く使用することは、栄養状態の改善に関与し、頸部郭清術の既往は栄養状態を低下させる可能性があることが示唆された。
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