レーザー積層造形(SLM)法で3種の造形方向にて製作したCo-Cr合金の組織評価及び機械的特性(引張試験、疲労試験)の評価を行い、鋳造試料との比較検討を行った。SLM法で製作した試料は引張り試験においていずれの積層方向でも鋳造より有意に高い0.2 %耐力と最大引張強さを示したが、疲労試験では顕著な異方性が確認され、造形方向によっては鋳造法より有意に低い疲労強度を示した。異方性の原因としては結晶構造や結晶配向といった組織構造に加えて表面性状や造形時に生じる残留応力が関わっている可能性が示唆された。
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