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2016 年度 実施状況報告書

共分散構造分析を用いた全部床義歯の予後に関わる要因の解析

研究課題

研究課題/領域番号 26861628
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

山賀 栄次郎  東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 医員 (30706875)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワードデータ取得 / 全部床義歯の予後因子 / 神経症傾向 / 口腔乾燥
研究実績の概要

1.実施被験者数:45名分のデータ(年齢、性別、口腔内環境、旧義歯および新義歯の質、OHIPなど)を取得した(去年度と合わせてのべ148名分)。平成29年度分の被検者を想定すると計200名分となることが予想される。
2.全部床義歯の臨床予後因子:前研究より、義歯の安定、顎間関係、顎堤条件が全部床義歯の臨床予後に影響していることが示唆された。今回、被検者の追加に伴い、神経症傾向については新しい知見を得ることができた。多母集団分析(神経症傾向が比較的低値な群と高値な群の2群間)によって、Oral Health Related Quality of Life (OHRQoL)の下位尺度間における配置不変性の確認、およびFunctional limitationからPhysical painへの標準化直接パス係数の有意差を認めた。これは全部床義歯の臨床予後因子として神経症傾向が関与している可能性が高いことを示唆していると考えられた。また、口腔乾燥が全部床義歯の臨床予後因子として関与していることが過去の文献より想定され、モデル構築の際の変数として有力であることが考えられる。
3.論文作成(投稿or執筆中):全部床義歯装着者におけるOHRQoLの下位尺度間の関係性に対する神経症傾向の影響についての論文を投稿中である。また、前研究のモデルに神経症傾向および口腔乾燥を変数として加えたモデルを構築し、適合度指標や倹約性などを考慮した最終モデルを探索中である。モデル構築の際に必要となる被検者数は、その複雑性に依存する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

最終モデルの複雑性(組み込む変数や仮定する相関・因果関係の数)によって解析に必要な被験者数は変動するが、現在、前研究のモデルに加えて組み込まれる変数として神経症傾向および口腔乾燥が候補にあり、前研究のモデルに2つの変数を組み込む上で必要最低限の被験者数は確保可能であると見込まれるため。

今後の研究の推進方策

全部床義歯の予後因子をすべて含んだ共分散構造モデルを作成し解析を行い、最適のモデルを導出する。

次年度使用額が生じた理由

調査・研究旅費(国内外)が想定よりも抑制されたため。

次年度使用額の使用計画

研究成果として本研究より派生した内容(神経症傾向の影響、OHRQoLの多次元構造に関する解析)の論文作成・執筆のための費用(英文校正など)として使用予定。

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公開日: 2018-01-16  

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