口腔内への冷熱刺激は嚥下困難患者に対して嚥下機能を改善する目的のリハビリテーションとして,臨床の現場で用いられている.しかしながら臨床的に効果があるもののその際の脳機能の賦活の程度はわかっていないことが現状である.本研究では口腔内冷却装置を作製し冷熱刺激時の脳機能の賦活を調べた.右利き健常な男性8名に対し口腔内冷熱刺激を行いその経時的変化をVASを用いて開発した口腔内冷熱刺激装置の効果を評価した.次に,同被験者8名に対しfMRIを用いて口腔内冷熱刺激時の脳機能の賦活の評価をした.被験者において冷熱刺激時に両側の帯状回、右側上側頭回、左側海馬傍回、舌状回、右側レンズ核の脳機能の賦活を認めた.
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