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2014 年度 実施状況報告書

歯科インプラントシステムにおける上部構造の連結に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 26861658
研究機関日本大学

研究代表者

北川 剛至  日本大学, 松戸歯学部, 助教 (20419766)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワードインプラント
研究実績の概要

近年,歯科インプラントは臨床成績が向上し,高い予知性が得られている。また,適応症が拡大し,患者の治療に対する要求の高まりから治療術式の多様化も進んでいる。しかしその一方で長期の使用に伴い,機械的合併症や,生物学的合併症が増加しており,今後インプラント治療の予知性をさらに高めることが必要とされている。
そこで本研究では,有限要素解析を行い,インプラントの微少動揺,および応力分布を明かにし,機械的合併症と生物学的合併症の観点から補綴設計について検討を行うことを目的とした。
歯科インプラントを構成するパーツの形態を計測し,CADソフトSolidworksを有限要素モデルの構築を行った。
有限要素解析に先立ち,摩擦接触を考慮した解析を行うために必要不可欠な部材同士の摩擦係数を,FRICTION PLAYER FPR-2000を用いて測定した。一般的な歯科インプラントに用いられている素材として,純チタン,チタン合金,ジルコニアに着目し摩擦係数を測定した。
汎用有限要素解析ソフトAnsysを利用し,時刻歴応答解析を行った。モデル化したインプラントに対し,咬合力を想定した荷重を与え,歯科インプラント,各パーツの変位及び応力分布の検討を行った。
その結果,アバットメントの材質の違いが,インプラント体に発生する応力,アバットメントの挙動に影響を与えることが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

歯科インプラントを構成するパーツを計測し,有限要素モデルを構築した。CADソフトを利用しモデル構築を行うことで,微細な構造の再現が可能になり,精度の高いモデルの構築が可能となった。しかしながら,精度向上の代償として,モデル構築にかかる労力は,当初見込んでいたほど軽減出来ず,モデル構築に時間を要してしまった。
また,来年度から予定している連結モデルでの解析に先立ち文献的検討を進めているが,実際の臨床治療においては,印象採得,上部構造の作製過程において正確性が低下し,特に上部構造を連結した場合に,軽微な不適合が発生することが考えられる。その影響を有限要素モデルに反映するべきか否か等,実験のデザインの変更も含め検討中である。

今後の研究の推進方策

計測によって得られたデータを元にCADソフトを用い,歯科インプラントの連結モデルの構築を行う予定である。モデル化された歯科インプラントに対し,咬合力を想定した時間変化荷重を与え時刻歴応答解析を行い,歯科インプラント,各パーツの変位および応力分布を解析する。
解析により得られた変位,および応力分布について,連結モデル同士,非連結モデル同士で比較し,それぞれの特徴を把握する。 続いて,非連結モデルと連結モデルの違いについて比較し,補綴設計の検討を行う。
研究成果は日本口腔インプラント学会誌に投稿予定である。

次年度使用額が生じた理由

出張予定であったインプラント学会が近隣で開催されたため,旅費が低額となった為.

次年度使用額の使用計画

来年度の物品費,ソフトウエア使用料に充当して使用する予定である.

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公開日: 2016-06-01  

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