腫瘍、嚢胞、外傷、先天異常などにより顎骨を切除した患者にPCBMとインプラントによる顎骨支持型補綴やその調査を計画した。再建骨の計時的変化と顎骨補綴の評価を行い、それぞれの関連性についても調査した。 被験者は鶴見大学歯学部附属病院にて腫瘍、嚢胞、外傷、先天異常などにより顎骨を切除した患者にPCBMとインプラントによる顎骨支持型補綴した患者を対象とした。しかし、これまでの調査期間内に対象となる患者がいなかった。調査期間以前に治療開始した患者に対する補綴治療とその経過の観察のみとなった。 そのため、レトロスペクティブな調査を開始するべく過去に同様の処置を行った患者の画像データと診療記録をもとに、再建骨の評価と上部構造の関連性を調査する計画を立てた。評価項目はパノラマX線写真による画像評価、補綴評価として咬合接触、咀嚼能力、口腔関連QOLを挙げてた。パノラマX線写真による再建骨の評価を目標に解剖学的指標による骨量変化の評価法を模索している。咬合接触は当初計画のデンタルプレスケールからバイトアイに変更予定した。計時的に咬合接触を判定できるT-scanも計画した。これまでの顎義歯を中心とする義歯では咬合接触を充分に与えることができず苦慮していたが、過去の顎骨支持型補綴では良好な咬合接触を得ている実感があり、その実証を試みた。
|