研究課題/領域番号 |
26861711
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
伊藤 隆一 信州大学, 医学部附属病院, 特任研究員 (70646661)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | ASC発現 / 口腔扁平上皮癌細胞 / DNAのメチル化 |
研究実績の概要 |
現在までの研究により、培養している口腔扁平上皮癌細胞株SAS、Ca9-22、HSC2、HSC3、SQUU-A、SQUU-BにおいてWestern blot法により口腔扁平上皮癌細胞に特異的に少量のASC発現が判明した。特異的に発現しているASCは癌細胞のアポトーシス誘導のアダプター因子であり抗がん剤の感受性にも関連していることが報告されているため、当科における過去の頭頸部扁平上皮癌標本から、平成26年度では、ASCに対して免疫染色を行い、統計的に5年生存率との関連があることが確認された。ASCについてさらに精査するために、ASC発現とDNAのメチル化の関連を検討する必要があるが、悪性腫瘍でヒトの組織を使用し、メチル化の解析を行うために間質や炎症細胞、正常細胞のコンタミを避けたいため、特異的に悪性腫瘍部を選別するLCM法を使用する予定であった。そのための前組織採取は平成26年度で進んでおり、検体は集まってきているが、まだシークエンシングでの解析で、メチル化の割合は測れていない。 今後はさらに検体の採取を進めるとともに、一定量の検体が集まった時点で、シークエンシングの前処置として、順次LCM法により特異的に選別された癌細胞をメチル化の解析を進めていく予定である。 現在まで学会、論文などには発表を行なえていないが、抗体の購入や、実験が複雑で本科では不可能な解析を依頼する外注業者との連絡は終えており、研究体制の構築は進んできているため、今後は研究や実験を加速していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
検体の採取は進んでいたが、本年度までに実施予定であったDNAのメチル化の解析が進んでいない。
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今後の研究の推進方策 |
採取した検体へLaser Capture Microdissection(LCM)法を行い、前処置を順次終了させるとともに、一定量の検体が収集でき次第、遅延していたDNAのメチル化解析を進めていく。また並行して免疫染色を行い、連続切片での抗体発現を、正常細胞と腫瘍細胞間で比較検討していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初計画で見込んだ額よりも安価に研究が進んだため、また研究の遅延が生じているため次年度使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度使用額は平成27年度に消耗品費と合わせて使用する。
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