FGFR3の遺伝子変異は四肢の短縮を伴う先天性の骨・軟骨形成異常症のFGFR3骨形成不全症を発症する。その治療法の開発には疾患の病態を再現するヒトモデルの構築が必要である。そこで本研究では、FGFR3骨形成不全症由来 iPS 細胞を樹立し、軟骨に分化誘導させ、疾患軟骨分化誘導モデルを構築した。この疾患特異的iPS細胞モデルで見られた軟骨組織形成の異常は、スタチンを投与することで回復した。また、iPS 細胞疾患モデルに加え、疾患モデルマウスにスタチンを投与することにより、軟骨の形成が回復することから、スタチンがFGFR3遺伝子変異で起こるこれら疾患の治療に有効である可能性が示唆された。
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