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2014 年度 実施状況報告書

MAPK経路を介した口蓋突起挙上制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 26861731
研究機関九州大学

研究代表者

松村 香織  九州大学, 大学病院, その他 (20615794)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード口蓋発生
研究実績の概要

口蓋癒合に関わる遺伝子のスクリーニング:口蓋突起癒合前 (E13.5) のC57BL/6J マウスの口蓋突起より total RNA を抽出した。二本鎖cDNAの合成を行い、MouseWG-6 Expression Beadchips (illmina社) へハイブリダイゼーション後、データスキャンしマイクロアレイのデータ解析を行った。標的遺伝子の設定:口蓋突起挙上時期に特異的に発現する遺伝子のうち、口蓋突起挙上前後で発現量の変動が大きい複数の遺伝子を標的遺伝子として設定した。FGFシグナル下流に存在する転写因子などの分子にターゲットを絞っている。標的遺伝子の口蓋における発現量確認:定量的real-time PCR にて口蓋癒合時期のターゲット遺伝子のmRNAレベルでの発現量確認を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

初年度でマイクロアレイ解析を終了し標的遺伝子を複数同定しており当初の研究計画通りに進んでいる。

今後の研究の推進方策

挙上時期の口蓋における標的蛋白の発現:標的遺伝子の口蓋における蛋白レベルでの発現について検討するため、E13.5、E14.5、E15.5のマウス胎仔頭部前頭断切片を用いて免疫組織化学染色を行い、標的蛋白の口蓋における発現パターンの詳細を解明する。また、ウエスタンブロット法を用い蛋白定量も行う。標的遺伝子の口蓋における機能解析:E13.5の野生型マウスより採取した口蓋間葉を酵素 (Collagenase、Dispase) 処理することで間葉細胞の初代培養を行う。口蓋間葉細胞へ標的遺伝子のsiRNAを導入し、細胞の形態変化や増殖能変化について検討を行う。また、E13.5の野生型マウス胎仔口蓋突起を採取し、器官培養を行う。siRNA導入群、非導入群における72時間培養後の口蓋癒合率について、培養組織のHE染色を行い判定する。口蓋間葉細胞実験、器官培養実験の結果をふまえ、標的遺伝子の口蓋癒合への直接的な関与が示唆される場合はKOマウスを購入し口蓋癒合後のE15.5以降の口蓋表現型を解析し口蓋裂発症の有無を観察する。口蓋裂発症が確認された場合は発症率について検討する。
平成28年度の研究計画
環境因子付加実験:標的遺伝子KOマウスおよびSprouty2 KOマウスに対しヒトにおける口蓋裂発症との関連が報告されている環境因子 (葉酸、年齢) を付加することにより口蓋裂発症率の変動について検討する。

次年度使用額が生じた理由

出張旅費の見積もりと実際に要した金額に差額があったため

次年度使用額の使用計画

次年度以降、実験必要物品(試薬などの消耗品)に使用する予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 九州大学病院顎口腔外科における口唇裂口蓋裂患者の臨床統計的観察2014

    • 著者名/発表者名
      松村 香織, 笹栗 正明, 光安 岳志, 新井 伸作, 辻口 友美, 中村 誠司
    • 雑誌名

      日本口蓋裂学会雑誌

      巻: 39 ページ: 217-223

    • DOI

      10.11224

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 顎裂部二次的骨移植術後の三次元的骨吸収評価2015

    • 著者名/発表者名
      松村 香織, 笹栗 正明, 光安 岳志, 新井 伸作, 辻口 友美, 中村 誠司
    • 学会等名
      第39回日本口蓋裂学会総会学術大会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2015-05-21 – 2015-05-22
  • [学会発表] 九州大学病院顎口腔外科における口唇裂口蓋裂患者の臨床統計的検討2014

    • 著者名/発表者名
      三上 友里恵、松村 香織、新井 伸作、光安 岳志、久保田 恵吾、辻口 友美、 笹栗 正明、森 悦秀、中村 誠司
    • 学会等名
      第38回日本口蓋裂学会総会学術大会
    • 発表場所
      北海道
    • 年月日
      2014-05-20 – 2014-05-21
  • [学会発表] Three-dimensional evaluation of postoperative bone resorption after secondary bone grafting2014

    • 著者名/発表者名
      Kaori MATSUMURA, Masaaki SASAGURI, Shinsaku ARAI, Takeshi MITSUYASU , Tomomi TSUJIGUCHI and Seiji NAKAMURA
    • 学会等名
      Korean association of ora and maxillofacial surgery
    • 発表場所
      Busan, Korea
    • 年月日
      2014-04-24 – 2014-04-25

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公開日: 2016-06-01  

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