口腔扁平上皮癌(OSCC)における抗癌剤/放射線耐性は効果的な癌治療を妨げる重要な因子である。エピゲノムを用いた癌の診断や治療反応性の予測は様々な癌で研究されているが、OSCCの抗癌剤/放射線耐性に関してはほとんど報告がない。そこで、本研究ではOSCCの抗癌剤/放射線耐性に関連するエピゲノム異常を解明し、エピゲノムプロファイルに基づいた新たな診断法の開発を目指すことを目的とした。臨床検体を用いたDNAメチル化解析によりMGMT、TFAP2E、DAPK1のDNAメチル化は化学放射線療法の治療効果との相関が見られ、OSCCの抗癌剤感受性や放射線感受性を予測するマーカーとなり得る可能性が示唆された。
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