口腔癌におけるMIA gene family関連シグナルとしてSTOX2を同定した。STOX2はMIAにより発現制御されることで、口腔癌の増殖・浸潤・アポトーシス抵抗性ならびに抗癌剤耐性に関与していた。凍結検体を用いた遺伝子発現解析では正常と比較して口腔癌でSTOX2は高発現しており、その発現レベルはMIAの発現レベルとよく相関していた。口腔癌202例を用いた免疫染色では、STOX2の発現はリンパ節転移ならびにMIAの発現の有無と相関していた。またMIAないしSTOX2発現症例は有意に予後不良であった。STOX2は口腔癌の新たな分子標的となる可能性が示唆された。
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