慢性病原体の熱ショックタンパク質(HSP60)に対する免疫反応がアテローム性動脈硬化症を促進させる可能性が報告されている。本研究ではアテローム性動脈硬化症の予防のために舌下投与におけるPorphyromonas gingivalis(P.g.)のHSP60(rGroEL)による免疫寛容の可能性を検証した。結果、rGroELの舌下免疫は顎下リンパ節においてIL-10またはIFN-γ産生Foxp3陽性T細胞およびIL-10産生Foxp3陰性T細胞を有意に誘導したことから、これらのTreg細胞がP.g.で誘発される炎症を制御することによりアテローム性動脈硬化症の進行を制御している可能性が示唆された。
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