研究課題
以前共同研究施設であるアイオワ大学等で行われた大規模研究で得られたアメリカ人、ノルウェー人、デンマーク人、フィリピン人の全ゲノム関連解析のデータを基に、今回、アジア人として日本人、モンゴル人との関連解析を行った。日本人サンプルとして、口唇裂単独23家系、口唇口蓋裂54家系、口蓋裂単独20家系を用いた。モンゴル人サンプルとして、 口唇裂単独42家系、口唇口蓋裂111家系、口蓋裂単独23家系を用いた。結果: アジア人としてはrs12543318 (A/C) 8q21.3において最も有意差( P=0.009 )が認められた。白人において rs8001641 (A/G) 13q31.1の領域に有意差( P= 4.02E-05)が認められた。統合データとして、 rs8001641 (A/G) 13q31.1の領域が口唇口蓋裂のリスク判定で有意差を認めた。その他に、 rs12543318 (A/C) 8q21.3領域がアジア人において弱い有意差を認めたが、サンプル量が少ないため、さらなる追試が必要である。また、 rs8001641については、いくつかの論文においても有意差が認められており、人類共通の口唇口蓋裂に関与する領域であることが強く示唆された。
2: おおむね順調に進展している
平成26年度の研究では、日本人についての解析が終了しており、研究計画のおよそ半分が経過している。
平成26年度の結果をふまえてベトナム人サンプルについて解析する予定である。
アメリカ人類遺伝学会に参加しなかったため。
来年度学会に参加し使用する予定。
すべて 2015
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)
American Journal of Medical Genetics
巻: 167(5) ページ: 1054-60
10.1002/ajmg.a.36912.