低出力レベルレーザー治療(以下、LLLT)には疼痛緩和効果があると報告されている。神経障害性疼痛を生じた下歯槽神経損傷モデルラット(以下、損傷ラット)を用いて半導体レーザーによるLLLTの有効性を行動学的および神経障害性疼痛の発症に重要な役割を担うグリア細胞の発現を免疫組織学的に検証した。行動学的検討では損傷ラットの疼痛閾値の低下を認めたのに対して、LLLTを施した損傷ラットでは閾値の低下は認められなかった。免疫組織学的検討では損傷ラットと比較してLLLTを施した損傷ラットにおいてグリア細胞の発現増加が認められた。以上よりLLLTは神経障害性疼痛に対して疼痛緩和効果がある可能性を認めた。
|