粘膜類天疱瘡(MMP)は、口腔粘膜、眼粘膜等の粘膜が優位に障害される自己免疫性水疱症疾患である。その標的抗原は多彩であり明確でないため、正確な診断が困難である。本研究では、血清学的および臨床学的にBP180型MMPと診断された332症例を用い、同疾患の新規診断法を探究するとともに臨床学的統計を行った。同疾患は女性の発症率が高かった。口腔粘膜の発症率は85.5%であり、皮膚の発症率は41.0%であった。治療はステロイド内服療法が多かった。今回新規に開発したBP180 C末端部ELISAでMMP患者血清の陽性率は高く、BP180C末端部ELISAがMMP診断の一助となることが示唆された。
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