研究課題
近年、高齢化に伴い骨粗鬆症、関節リウマチ、癌や感染などによる病的骨吸収を伴う疾患が問題となっている。これらの病的骨吸収を抑制する治療薬として抗RANKL 抗体製剤や抗TNF-α 抗体製剤などの生物学的製剤が開発され効果をあらわしている。また、破骨細胞形成にはM-CSF およびRANKL が必須因子とされ、さらに病的破骨細胞形成には炎症性サイトカインであるTNF-αが関与していると考えられている。これらのことから我々は破骨細胞形成必須因子であるM-CSFに注目した我々は、破骨細胞形成に必須のサイトカインであるM-CSF のレセプターであるc-Fms に対する抗c-Fms 抗体(ラット抗マウスc-Fms 抗体(M-CSF 中和抗体); AFS98)がin vivoにおいてTNF-αやLPS が誘導する破骨細胞形成および病的骨吸収を抑制することを発見した。しかしながら、抗体は、非常に高価で実際に臨床応用するには問題となる。そこで本研究は、抗c-Fms抗体が結合する領域を決定し、その領域のぺプタイドをM-CSF の結合を阻害するアンタゴニストとして使用し、破骨細胞形成および病的骨吸収抑制への応用を検討することが目的である。これまでにc-Fms遺伝子のサブクローニングおよび抗c-Fms抗体反応領域のスクリーニングを行っている。クローニングしたc-Fms遺伝子を適当な制限酵素サイトを利用して切断し発現ベクター(pGEX)に組み込み、数種類のサブクローンを作成した。現在ウエスタンブロットにてエピトープ領域を確認している。
2: おおむね順調に進展している
概ね計画通りに進んでいる。
今後は大腸菌にて発現の誘導を行い、そのライゼートと抗c-Fms 抗体の反応をウェスタンブロッティングでみる。反応した領域をさらに小さく、サブクローンを作成し、反応領域を限定していく。
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 4件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (10件)
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