研究実績の概要 |
1.AGE刺激によるHMGB1の発現・遊離調節機構の解明 始めにヒト口腔上皮細胞(TR146)を用い,AGEがHMGB1の発現及び遊離を促進するかどうか調べた。ヒト口腔上皮細胞にAGEを添加して48時間培養した後に,total RNAを採取し, HMGB1, RAGE, TLR2, TLR4, IL6の発現をリアルタイムPCRにより測定した。その結果,HMGB1の発現量はAGEの添加で4倍, RAGEは3倍, TLR2は4倍, TLR4は4倍, IL6は5倍 と有意に増加した。このことからAGEがHMGB1 ,RAGE, TLR2, TLR4, IL6の発現を促進することが分かった。 2.HMGB1が歯周組織細胞に及ぼす影響の検討 HMGB1が歯周組織に及ぼす影響についてヒト口腔上皮細胞(TR146)を用いて検討を行った。ヒト口腔上皮細胞にHMGB1を添加し,6時間培養した後に培養上清を採取し, TNFα蛋白質の発現をELISAキットにより定量測定した。その結果TNFαの発現量は1.5倍に有意に増加した。
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