初期成年期における齲蝕有病状況は,幼少期にフッ化物洗口プログラム経験のある人の方が青年期において齲蝕は少なかった。よって,フッ化物洗口プログラムは公衆衛生的な応用として有効であることが示された。また,成年期では,歯槽骨吸収量が心血管イベントリスク関連の検査項目のうちメタボリックシンドローム関連の指標値と関連することが示された。また,歯槽骨吸収が中等度以上であると,メタボリックシンドローム関連の指標値の経年的悪化が顕著である可能性が示唆された。さらに,知的障害者の口腔内状況の調査では,喪失歯所有者率が健常者に比べて高く,歯の喪失を予防するためには,歯科的管理が重要であることが示唆された。
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