チンパンジー口腔にはミュータンスレンサ球菌群のS. troglotytaeおよびS. dentirousettiが存在し、さらにミチスグループの新菌種をS. panodentisと命名した。研究代表者はS. troglotytae TKU31株の全遺伝子を解析し、S. mutansと類似の病原遺伝子を持つ事を明らかにした。ピロシーケンス法ではチンパンジー口腔細菌叢はヒトと類似のコアマイクロバイオームを持つことが明らかとなった。チンパンジーの口腔診査の結果では、う蝕が少なく、歯垢の蓄積が顕著であることを考慮すると、人類のう蝕起源は砂糖摂取が重要な因子である可能性が改めて示唆された。
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