WHO (2010)では皮下注射前の皮膚消毒を強く推奨していない。しかし、日本では皮膚消毒が皮下注射実施の標準的な手順の一つとなっている。この海外と日本の皮膚消毒実施の有無に関するギャップに焦点を当て、1.先行研究と書籍からの検討、2.看護師の認識、3.患者の認識と実態 について研究を実施した。これらの結果、日本の技術書では、明確な必要性は明記されていなかった。看護師は、患者全員に必要とは考えていなかったが、必要な患者とそうでない患者の線引きが難しいと考えていた。皮膚消毒は、患者の97%が必要と認識しており、約85%が実施していた。
|