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2015 年度 実績報告書

新規発毛促進スカルプケア技術開発を目指すアシル化ホモセリンラクトン類の剤形の検討

研究課題

研究課題/領域番号 26861851
研究機関帝京大学

研究代表者

西島 良美  帝京大学, 医学部, 助教 (10710733)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワードアシル化ホモセリンラクトン / スカルプケア
研究実績の概要

我々はアシル化ホモセリンラクトン(AHL)という物質を用いた新たなスカルプケア技術開発を目的に研究を行ってきた。AHLは先行研究において、発毛周期が遅延している肥満モデルマウスを用いた動物実験により、発毛促進効果を立証している。しかしその効果的な投与方法については確立していないため、本研究ではAHLの作用を安定かつ効果的に発揮する投与方法の検討を行った。
平成26年度は、AHLの経皮投与における条件を明確化した。動物実験の結果、ローションタイプを剤形とした用手法による投与方法において、連続投与は皮膚への酸化ストレスを増悪させること、低用量で発毛促進効果が発揮されること、皮膚への一定時間の感作が必要であることを明らかにした。一方で局所的に発毛するといったばらつきが認められた。平成27年度はこの原因を探るべく、組織学的手法を用いて背部皮膚の薬剤投与による影響について解析を行った。その結果、電子顕微鏡下においてAHLを投与した皮膚内では、表層部分および毛包基部においてのみ、細胞個々の反応性の肥大変化が認められた。これによりAHLは体内深くに浸透せず、皮膚表層部分にとどまり発毛促進効果を発揮することが推測された。
発毛促進効果という画期的なAHLの作用を安全かつ効果的に発揮させるためには、水溶性のローションタイプの剤形で塗布による投与を行うこと、単回投与かつ一定時間の感作が必要であることを明らかにした。しかしながら一部ばらつきを生じる原因の解明には至らず、外用剤の開発への次段階への移行ができなかった。今後はAHLによる作用機序の解明を足掛かりとして、スカルプケア技術の開発を成せるために検討を重ねる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Expression profiles of the antioxidant enzymes gene (SOD1, CAT, GPX, and HMOX1) in the skin of UV-irradiated and obese mice2016

    • 著者名/発表者名
      Yoshimi Nishijima, Ai Ibuki, Takeo Minematsu, Hiromi Sanada
    • 雑誌名

      Journal of nursing science and engineering

      巻: 3 ページ: 13-20

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [図書] 看護理工学 (真田弘美、森武俊編) Ⅲ 看護学における生物学的アプローチ2015

    • 著者名/発表者名
      真田弘美、村山陵子、峰松健夫、飯坂真司、玉井奈緒、池田真一、西島良美、森武俊、野口博史、藪中幸一、吉田美香子、大江真琴、仲上豪二朗
    • 総ページ数
      234(68-79)
    • 出版者
      東京大学出版会

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公開日: 2017-01-06  

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