近年、肥満により皮膚障害が発症する現状が明らかになってきたが、その病態メカニズムや予防・治療法に関する研究は非常に少ない。しかしながら、皮膚の免疫組織としての役割や、皮膚障害によるQOLの低下を鑑みると、いち早くケアすることにより皮膚障害の発症を予防することが強く望まれる。 本研究では、抗酸化作用を有する天然成分Gallic acid(GA)の肥満皮膚障害予防効果について基礎的検討を行なった。GAは肥満モデルマウスに対し、皮下組織における脂肪細胞の肥大化を抑制し、培養細胞を用いた解析では、脂肪細胞の分化を促進し善玉のサイトカインであるアディポネクチンの分泌を促進することが明らかとなった。
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