本研究は、深くゆっくりとした呼吸活動を毎日繰り返して実施する方法「Slow Breathing Exercise:SBE」が副交感神経活動リザーブを高めるかどうかを明らかにすることを目的に、若年健常男性と慢性疾患患者を対象に自律神経活動指標と循環動態指標を用いて検討した。その結果、若年健常男性においては十分にSBEを実施することでSBE実施後は副交感神経活動リザーブが高まり、末梢循環が促進される可能性を認めた。慢性疾患患者においては実施率以外の要因も関連することを認めたため、今後SBEのさらなる検討の必要性が明らかになった。
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