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2014 年度 実施状況報告書

水害における看護活動のガイドライン開発

研究課題

研究課題/領域番号 26861870
研究機関国際医療福祉大学

研究代表者

末永 陽子  国際医療福祉大学, 保健医療学部, 助教 (00715154)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード水害 / 看護
研究実績の概要

平成26年度は、「水害で活動した看護職が認識している水害時の看護の役割」と「水害時の看護の役割に影響を及ぼす要因」をインタビュー調査で明らかにし、次年度に予定している質問紙の作成を行うことを目標に研究を進めた。
まず、水害の文献、水害で活動した医療職、水害で活動した看護職、水害の被災者に関する文献を集め、水害に活動する看護職の役割とその役割に影響を及ぼす要因を抽出し、インタビューガイドを作成した。
このインタビューガイドを基に2011年北部九州豪雨で看護活動を行った看護職に「水害で活動した看護職が認識する水害時の看護の役割」に関する面接調査を行った。調査は、2施設の看護部門長に研究協力を依頼し、各施設数名の看護職者を選定していただいた。その結果、最終的に6名の看護職にインタビューを実施した。面接は1時間以内とし、面接内容は対象者の了解を得て録音した。また、個人情報の保護に努めた。
現在は、インタビュー内容を逐語録に起こし、分析を行っている。これまでのインタビューでは、水害で活動した看護職が認識している水害時の看護の役割の特徴として、汚泥の除去作業における身体的疲労への支援・子どもをもつ母親へのこころのケア・高齢者へのこころのケア・感染予防・防災意識への働きかけが抽出された。また、水害における看護の役割に影響を及ぼす要因として、地域住民が持つ水害の歴史・汚染に伴う家財道具・思い出の喪失が挙げられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成26年度は、「水害で活動した看護職が認識している水害時の看護の役割」と「水害時の看護の役割に影響を及ぼす要因」をインタビュー調査で明らかにし、次年度に行う質問紙の作成を行うことを目標に研究を進めた。
やや遅れている理由は、2011年北部九州豪雨で活動した看護職をインタビューの対象としていたが、2014年にも同様に度重なる豪雨が同地域に発生していたことよりインタビュー調査の時期を調整していた。更に、施設に面接調査を依頼した際に、施設側の多忙な時期と重なり、最終的な施設側の研究協力の同意を得られるのに時間を要したため、インタビューの実施の時期が遅くなった。
以上のことから、当初の計画よりやや遅れている状況にある。

今後の研究の推進方策

平成26年度に行った面接調査で得られた結果を基に、質問紙調査を行い以下の3点を明らかにすることを目標とする。
1.水害で活動した看護職が認識している水害時の看護の役割を明らかにする。
2.水害時の看護の役割に影響を及ぼす要因を明らかにする。
3.水害における看護の役割と水害における看護の役割に影響を及ぼす要因との関係性を明らかにする。
全国の過去5年以内に、水害時に看護活動を行った看護職300名程度を対象に各施設・団体の倫理審査委員会の許可を受けて質問紙調査を実施する。その後、質問紙によるデータは統計学的分析方法を用いる。基礎分析としての記述統計量を算出し、さらに各種多変量解析手法を用い、多角的にデータ分析を行う。

次年度使用額が生じた理由

インタビュー調査が現在途中の段階であるため、当初必要としていた人件費・謝金が次年度に繰り越すこととなった。

次年度使用額の使用計画

1.物品費:全般で使用する文房具類の購入、質問紙の作成において、内容を洗練化させるための図書関連の購入をする。2.旅費:関連学会や研修参加への旅費とする。3.人件費・謝金:研究に必要な資料や整理、質問紙の発送作業、質問紙調査のデータ入力について費用を要し、人件費とする。4.その他:質問紙調査の研究協力依頼において、通信費を要する。また、質問紙調査を300名程度に実施する予定であり、そのため配布人数分の質問紙の印刷、質問紙の送付に費用を要する。

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公開日: 2016-06-01  

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