研究課題/領域番号 |
26861887
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
大原 千園 大阪大学, 医学系研究科, 招へい研究員 (90376202)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
|
キーワード | 神経難病 / 看護学 / 技術 / ケア / パーキンソン病 / 身体性 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、神経難病看護のコアとなる技術を明確にし、そのコア技術を基盤とした看護援助指針の開発と看護介入を行うことで、神経難病をもつ患者の特徴に合わせた援助の提供を目指すことである。 これまでのデータ分析及び研究会議から、看護援助指針を臨床の場で活用できるように、神経難病患者への看護全般の特徴ではなく、同じ神経難病でも疾患ごとの特徴を明らかにすることへ変更となった。第一段階として、研究者がこれまで研究対象としてきた、パーキンソン病患者を対象とし、研究を進めることとなった。 先行研究や研究者のこれまでの研究結果より、パーキンソン病患者の身体性へ着目することで、パーキンソン病患者への看護が特徴づけられるのではないかという仮説が導き出された。そこで、既存の質的データを身体性の観点から看護質的統合法(KJ法)を用いて分析した。その結果、【身体性を刺激】など、特徴的な7つのシンボルマークが明らかとなり、パーキンソン病患者への身体性を意識した看護援助のあり様が明らかとなった。この結果は、これまで臨床で行われていた看護への意味付けとなり、また同時に、パーキンソン病患者への看護への新たな示唆を得るものであった。研究内容は、海外の学術雑誌投稿へ向けて執筆中である。 また、上記研究結果及び、既存文献との比較、パーキンソン病や慢性疾患看護を専門とする看護師や研究者と検討し、看護介入へ向けた看護援助指針(案)を作成中である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
看護援助指針作成にあたり、臨床の場での活用へ向けて内容を洗練させており、当初予定していたよりも時間を要している。
|
今後の研究の推進方策 |
看護援助指針作成後、すみやかに看護介入による研究が開始できるように、研究協力施設との調整をすすめていく。
|
次年度使用額が生じた理由 |
看護介入による研究開始が遅れているため、旅費等の執行ができていない。
|
次年度使用額の使用計画 |
旅費等は、看護介入が開始次第、執行可能である。
|