今後の研究の推進方策 |
平成27年度は実態調査の継続とVAPケアアプリの作成を行う。 1.前向き実態調査研究 前年度に引き続き、ICUに入室し人工呼吸器を2日間以上装着した患者100名に対し、人工呼吸を開始した日から抜管するまでのデータ(VAPの有無,VAP予防ケアの実施率,口腔内環境,口腔粘膜保湿度,抜管後のチューブのカフ汚染度など)を収集する。100症例到達するところまで実施する。10月頃までに集まったデータを分析し、VAPに影響を与える看護ケア因子、カフ汚染に影響を与える看護ケア因子、口腔内環境に影響を与える看護ケア因子を検討する。 2.VAPケアアプリの作成 実態調査研究とエビデンスより導き出された看護ケア因子を踏まえて、VAP予防ケアのプロトコルを検討する。ベッドサイドでプロトコルの実施が容易となるように、i Padに入力できるVAPケアアプリを作成する。これは、ベッドサイドでの客観的評価ツール(口腔内画像、口腔粘膜の細菌数、口腔内保湿度)に主観的評価ツール(OAG(Oral Assessment Guide,Andersson,2002))を看護師がi Padに入力することで、評価とプロトコル化された標準的ケアを提示するものである。このVAPケアアプリでは、i Padで撮影した画像が取り込まれ、その他のデータとともに経時的に変化を追うことができるため、悪化の徴候を見逃さず、また改善も評価しやすく看護師の満足度に繋がると考える。VAPケアアプリの開発には実態調査を終了後、作成を行う予定である。
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