本研究は成人期にある慢性心不全患者の身体の理解の特徴とセルフケア行動の実態を量的・質的に明らかにすることであり、セルフケア行動に関連する要因を検討した。 成人期にある慢性心不全患者は高齢期にある患者と比べ、ボディ・イメージ・アセスメント・ツール得点(身体コントロール感・身体尊重)が有意に低下していた。身体コントロール感と身体尊重の低下には健康関連QOL(精神的健康)が関連していた。インタビューでは、成人期にある患者は仕事や子育てなどの世代における役割が思うように果たせないことや他者との関係がセルフケア行動に影響していることが示唆された。
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