研究課題/領域番号 |
26861899
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研究機関 | 長野県看護大学 |
研究代表者 |
熊谷 理恵 長野県看護大学, 看護学部, 助教 (80405125)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | がん看護 / がん臨床試験 / 看護プログラム |
研究実績の概要 |
研究の目的は、がん臨床試験への参加や継続だけでなく、療養上の問題に対する意思決定において、がん患者への意思決定支援の看護プログラムを開発することである。 昨年度は、意思決定支援看護プログラム開発のために必要ながん臨床試験における意思決定支援を明らかにするために、インタビュー調査を実施した。研究対象者は、がん臨床試験を実施しているがん診療連携拠点病院に勤務するがん看護専門看護師やがん化学療法看護認定看護師、臨床試験コーディネーターの12名である。インタビューは、インタビューガイドにも続いて、基本属性(年齢、性別、看護師経験年数やがん臨床試験の経験年数、取得している専門的資格など)、および、研究対象者が重要であると考える意思決定支援について聴取した。聴取期間は、令和元年4~9月である。分析手順は、インタビュー内容を逐語録に起こし、意思決定支援について語られている内容を抽出した。分析過程においては質的研究に精通している研究者よりスーパーバイズを受けながら、意思決定支援の項目の共通性に焦点を当て整理した。最終的に抽出された意思決定支援の96項目について、がん看護専門看護師やがん看護を専門にしている研究者らに、インタビュー調査から抽出した意思決定支援の内容妥当性や全体を網羅しているかについて意見を求め、96項目から114項目の意思決定支援を生成した。また、がん看護を経験したことのある看護師に意思決定支援について意見を求め、表面妥当性の検討を行い、文言の一部を修正した。 現在、最終的に抽出した意思決定支援の項目を用いたアンケート調査を実施するために、準備を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
がん診療連携拠点病院に指定されている複数の施設にご協力いただき、12名の研究対象者にインタビュー調査が行えたため。また、その後、分析も終了し、抽出した意思決定支援の項目についても内容妥当性と表面妥当性の検討が行えたため。また、次に実施する研究の準備もほぼ整っているため。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、国内の新型コロナウイルス感染症の状況を確認しながら、がん臨床試験を実施している全国のがん診療連携拠点病院に勤務する看護師を対象に、昨年度の研究で抽出した意思決定支援の項目を使用したアンケート調査を実施する予定である。 その後、分析により明らかとなった意思決定支援の構成概念をもとに意思決定支援プログラムを作成し、その有効性を質的に検討する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
当該年度で実施予定のアンケート調査が未実施であったため。
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