本課題では、看護観察的な評価が可能である患者の行動様式として現れる精神機能に焦点を当て、手術直後に著しく低下した精神機能は、「身動きがない状態」から、内的外的刺激を段階的に制御する過程を経て最終的に「不都合なく自分の生活を営む状態」という6 つの行動様式の段階を移行して術前の水準へと回復し、せん妄は第2 段階までの状態において発症の可能性があることを明らかとした。次に、行動様式の移行プロセスを構成する概念に焦点を当て、「内的・外的刺激」「情報処理能力」「状況認識」「関心」「行動様式」の5 つの概念で構成される「術後精神機能の回復プロセスモデル」を開発した。
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