研究課題/領域番号 |
26861910
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研究機関 | 聖路加国際大学 |
研究代表者 |
細田 志衣 聖路加国際大学, 看護学部, 助教 (50709491)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 造血細胞移植 / 慢性GVHD / 家族支援 |
研究実績の概要 |
造血細胞移植後に慢性GVHDを発症した患者と家族の看護に関する研究の動向を把握し、家族支援プログラム開発の基礎資料とすることを目的として文献調査を行った。本研究では、移植後の患者家族の体験を主に抽出するため、「after Hematopoietic stem cell transplantation」「Choronic Graft versus Host Disease」「Nursing」「family」をキーワードに、PubMedとPsycINFOのデータベースを用いて、発表年・論文種類を限定せず検索した。 造血細胞移植の治療効果に関するものは除外とした。検索した文献はアブストラクトテーブルを用いて、レビュー内容を記載し結果を統合した。 データベースからは9 文献が抽出され、アブストラクトを一読し、除外基準の文献を除く8文献をレビューの対象とした。小児がんを対象とした慢性GVHDに関するもの1文献、造血細胞移植後のサバイバーシップに関するもの2文献、自宅と病院でのケア比較に関するもの2文献、GVHDのケアに関するもの2文献であった。8論文のうち、3論文はレビュー文献であり、移植後の長期フォローアップの重要性について述べられていた。本調査結果は第38回日本造血細胞移植学会総会で発表をした。造血細胞移植後を受けた患者の家族への面接調査については、施設・地域性での体験や困難に違いがあることが想定されるため、患者会などを通じて対象者の協力を依頼し、家族支援に関するニースを明らかにする予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
26年度は25年度の文献検討を面接調査を実施する予定であったが、前年度の結果では慢性GVHD を発症した患者・家族に特化した文献が得られず、面接調査の十分な基礎資料を得ることができなかった。したがって、再度、キーワードの選定から検討し、国内外の文献検討を行い、造血細胞移植後に慢性GVHDを発症した患者・家族の体験に関する文献を抽出することに時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は造血細胞移植後に慢性GVHDを発症した患者の家族支援プログラムを開発し、患者家族支援に役立てることである。28年度は造血細胞移植後に慢性GVHDを発症した患者をもつ家族を対象とした面接調査を実施し、家族の体験や支援ニーズを明らかにする。
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次年度使用額が生じた理由 |
27年度は文献調査を実施し、研究者個人の作業となったため人件費を使用しなかった。 28年度は面接調査を実施するため、面接調査のための調査交通費や面接内容の逐語録作成のための委託費として人件費を使用する予定である。
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次年度使用額の使用計画 |
面接調査のための調査交通費 面接調査後の逐語録作成等の外部委託費
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