研究課題/領域番号 |
26861926
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
河本 恵理 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90718339)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | グリーフケア / 死産 / 新生児死亡 / 父親 / 適応 / ケア・ニーズ |
研究実績の概要 |
本研究では、死産・新生児死亡を経験した父親を対象に質的研究を実施することにより、1.死産・新生児死亡を経験した父親が児の死を受け止め、日常生活に適応していくプロセスを明らかにすること、2.死産・新生児死亡を経験した父親のケア・ニーズを明らかにすること、3.父親独自に必要な支援方法を明確にすることを目的とする。 平成26年度は調査準備、面接実施、修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ(以下M-GTA)を用いた適応プロセス分析の予定であった。研究協力施設への協力依頼と倫理審査委員会への申請を終え、対象者のサンプリングを行った。そして、対象者に面接協力を依頼した。対象者の協力が得られ次第、面接を開始し、M-GTAを用いた適応プロセスの分析とケア・ニーズ分析を行う予定である。 また、2か月に1度開催される実践的グラウンデッド・セオリー研究会(M-GTA研究会)に4回/年参加し、分析手法の精度向上に努めた。さらに、関連学会に参加し、周産期のグリーフケアついて情報収集に努めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成26年度研究実施計画では、データ収集のため対象者への面接を開始する予定であった。しかし、研究協力施設での倫理審査委員会承認に時間を要したこと、また、過去5年分の看護記録等から該当となる対象者の選定を行ったため、当初の研究計画よりやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
対象者から面接協力の承諾が得られた後、面接を開始する予定である。面接によりデータが得られた後、M-GTAを用いた継続比較分析を進め、死産・新生児死亡を経験した父親が児の死を受け止め、日常生活に適応していくプロセスを明らかにする。また、死産・新生児死亡を経験した父親のケア・ニーズを明らかにする。その後、父親独自に必要な支援方法を明確にすることに努める。 分析を進めた結果、死産を経験した父親の数が少なく、理論的飽和まで対象者が得られない場合、近隣の産科を有する総合病院へ協力を依頼し、サンプリング対象者の増加を図る予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成26年度は、面接を開始することができておらず対象者への謝礼が発生しなかった。また、分析精度向上のための実践的グラウンデッド・セオリー研究会(M-GTA研究会)への参加が予定よりも少なかったことから旅費としての使用分が少なく、次年度使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
平成27年度は対象者への面接の実施、適応プロセスの分析、ケア・ニーズの分析を行う。対象者への謝金のため、また、引き続きM-GTA研究会参加のための旅費として使用する。
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