• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2016 年度 実施状況報告書

幼児の診療・処置・検査時における前向きな行動の尺度開発

研究課題

研究課題/領域番号 26861927
研究機関札幌医科大学

研究代表者

浅利 剛史  札幌医科大学, 保健医療学部, 助教 (40586484)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワード幼児 / 尺度開発 / 採血 / 予防接種 / がんばった
研究実績の概要

前向きな行動を「がんばった」という概念に限定し、まずは保護者14名、看護師15名を対象としてインタビューを行った。その結果、因子と考えられるものが6つ、アイテムプールと考えられる39項目の「がんばった」行動が抽出された。具体的な因子は【大人への意思表出】【大人からの問いかけへの応答】【情動表出】【探索行動】【自己統制行動】【採血・予防接種からの切り替え】であり、それぞれの因子を構成するであろう質問項目が計39項目であった。
上記の調査で得られた結果を基に質問紙を作成し、看護系大学の教員へ質問紙調査を行った。506部配布し、150名の有効回答数であり、得られたデータから探索的因子分析を行った。主因子法で、プロマックス回転を行い、因子分析を行った結果、5つの因子が抽出され、因子を構成する質問項目は25項目であった。因子名はそれぞれ【主体的な採血・予防接種への参加】【抜針後の達成感】【不快な情動の表出】【採血・予防接種に関する情報探索】【採血・予防接種からの切り替え】であった。 以上で得られた結果は幼児の「がんばった」という前向きな行動を開発するために重要なプロセスであり、来年度の完成に向けて着実に進捗している。
また、平成27年度に行った、文献検討による「達成感」の概念分析を投稿し、掲載された。また、平成28年度に行ったインタビュー調査について論文作成を行っており、現在は、投稿のために体裁を整えている最中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

所属機関の倫理審査、協力施設の倫理審査等に時間を要し、データ収集までに時間を要した。また、対象を募集する際にも先方との調整上タイムラグが生じたことで、当初予定したより進行が遅くなった。

今後の研究の推進方策

平成29年度初めに因子分析を行った結果を踏まえて確証的因子分析を行うことで、信頼性の高い尺度を開発する予定である。また、その結果を踏まえて「がんばった」スケールの試作版を作成し保護者にも適用可能かどうかのデータ収集・分析を行う予定である。さらに、幼児自身に「がんばった」を評価してもらえるようなフェイススケールも作成する予定である。
平成28年度に取り組んでいた探索的因子分析の結果について投稿を予定しているほか、平成29年度に実施した研究についても随時投稿していく予定である。

次年度使用額が生じた理由

研究進捗の遅れに伴い、支出予定であった細目についても支出しなかったために次年度使用額が生じた。

次年度使用額の使用計画

質問紙調査にかかわる諸経費、フェイススケール作成費、対象者への謝礼、関連学会への参加費や旅費に充てる予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 「幼児の達成感」の概念分析2016

    • 著者名/発表者名
      浅利剛史
    • 雑誌名

      日本小児看護学会誌

      巻: 25(5) ページ: 39-46

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 「幼児の達成感」の概念分析2016

    • 著者名/発表者名
      浅利剛史
    • 学会等名
      日本小児看護学会第26回学術集会
    • 発表場所
      大分県 別府市 別府国際コンベンションセンター
    • 年月日
      2016-07-23 – 2016-07-24

URL: 

公開日: 2018-01-16  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi