本研究の目的は、タンザニア農村部の妊産婦の健康を促進するために、先行研究で開発した妊娠期教育プログラムを拡大する地域ボトムアップ体制を構築することであった。現地の伝統的産婆(TBA)へのインタビュー、助産師、看護師、医師らに対するフォーカスグループディスカッションにより、TBAは、無償でありながらも医療施設から離れた地域の妊産婦の健康を守ろうと尽力している中、医療職との間で、お互いに連携の重要性を認識しながらも、日常のコミュニケーション不足、緊急搬送時の連携不足が課題となっていた。ボトムアップ体制にTBAの活用は不可欠であり、今後連携と教育に関するニーズに対応する必要がある。
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