平成29年度には、研究代表者が所属する医療施設において、作成した「小児看護領域における継続教育研修プログラム」のクリニカルラダーⅠレベルに沿った新人看護師研修を実施した。参加者と共同実施者の評価から研修に対するプログラムの有効性を確認した。しかし、実施する医療施設の特徴に基づいてプログラムに汎用性をもたせる必要性についても課題を得た。また、研究代表者が企画者となり「小児看護領域における継続教育研修プログラム」に基づいて、日本小児看護学会第27回学術集会においてテーマセッション「小児看護領域の継続教育研修プログラムについて考えよう!~小児専門施設以外での院内研修どうしていますか?~」を開催した。その結果、プログラム案を参考にして院内研修を計画したいという意見が多く聞かれると同時に、小児専門病院でもキャリアラダーに合わせた継続教育に課題があることや、専門看護師や認定看護師が在籍していない施設での研修の質の確保が難しい点など多くの課題を知り得た。これらから、プログラム案を発展させ、様々な医療施設で使用可能な具体的かつ汎用性のあるプログラムへの社会的ニーズが非常に多くあり、それが小児看護の質の標準化につながることになると考え、教育プログラムパッケージを開発するための発展的な研究計画を新たに作成した。 また、これまでの「小児看護領域における継続教育研修プログラム」に関して、基礎調査とプログラム作成までの経緯、その使用に関して学術論文にまとめている。
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