介護サービス事業所に勤務する看護職の高齢者虐待の認識とレジリエンスについて調査結果から分析した。虐待に該当する行為の経験は3割程度に認められ、その経験には、虐待防止対策、仕事継続意思、虐待に関する研修受講等が関連していた。看護職のレジリエンスには、職務満足、健康状態や職員の学習状況の関与が示された。また、レジリエンスと虐待や不適切な行為との関与も予測された。権利擁護、虐待、倫理の研修受講経験および受講希望は3割以下であった。高齢者の権利擁護に向けた取り組みとして、レジリエンス向上につながる教育内容の検討と倫理に関する研修への参加促進の重要性が示唆された。
|