本研究の目的は,地域で暮らす精神障害者のリカバリーと主観的特性との関連を明らかにすることである。地域で暮らす精神障害者264名を分析対象とした。調査項目は,24項目版Recovery Assessment Scale日本語版,個人属性及び病気に関する項目,主観的特性とした。 重回帰分析を行った結果,「精神障害者の地域生活に対する自己効力感」,「楽観性【前向きさ】」,「楽観性【気楽さ】」,「Health Locus of Control」の4つがリカバリーに有意な影響力を持つ変数として採択された。リカバリーレベルには,個人背景や病気の側面ではなく,個人の主観的特性が重要であることが確認された。
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