本研究の目的は、中年期における希望療養場所の実態とその関連要因を明らかにするとともに、サービス付き高齢者向け住宅(以下、サ高住)での看取り実態及びそれを可能にする要因を明らかにすることである。一市住民を対象とした横断調査の結果、中年期住民が施設での療養を希望することには、女性、若年、家族の介護経験があること、高齢者福祉サービスに関する情報源が少ないこと等が関連していた。また、文献レビューをもとに設計した二都県の全サ高住対象の横断調査の結果、訪問看護事業所と連携があること、終末期の事前意向確認を行っていること等が、施設内看取り経験があることと関連していた。
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