本研究は、下肢人工関節置換術後における高齢者を対象としたヘルスプロモーション促進モデルの開発を視座にヘルスプロモーションの特徴を明らかにすることを目的とした。これまで医療者はADL、QOL、歩容に注視しているが、高齢者にとっては「歩ける」ようになったことが主題であり、歩容に気遣っていないことが明らかとなった。高齢者は歩いているなかで歩く指標をもち、指標は歩ける実感となる。実感はこだわりを遂行する基盤となる。歩く、ADL、こだわりが分断せず相補的に関与し合う生活がヘルスプロモーションの特徴であることが明らかとなり、この特徴をもとにヘルスプロモーション促進モデルの試案を作成した。
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