研究課題/領域番号 |
26861966
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
山上 徹也 群馬大学, 保健学研究科, 准教授 (60505816)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 認知症予防 / 認知機能 / 生活状況 / 身体機能 / 軽度認知障害 |
研究実績の概要 |
認知機能と身体機能、生活状況との関係を検討する目的で、市の広報誌に掲載された認知機能測定会に参加し、研究の同意の得られた地域在住高齢者96名 (平均年齢75.0±5.6歳、男性32名、女性64名)を対象に、基本情報、認知機能 (Touch Panel Type Dementia Assessment Scale; T-DAS; MSP-1100 日本光電)、身体機能 (握力、片足立保持時間)、歩行機能 (シート式下肢荷重計 ウォークWay; MW-1000 アニマ)、高次生活機能 (老研式活動能力指標)、ソーシャルネットワーク (Lubben Social Network Scale短縮版; LSN)、QOL (Short Form-8; SF-8)、うつ (Geriatric Depression Scale-15; GDS-15)、生活状況の聞き取り (現在行っている活動、楽しみ、自宅での役割)を評価した。その結果、認知機能低下群では健常群と比較して、歩行機能 (通常歩行速度、最速歩行速度、ストライド)、老研式活動能力指標の下位項目の社会的役割、SF-8の精神的健康が有意に低下しており、現在行っている活動数が低下傾向にあった。以上より地域在住の自立高齢者であっても、認知機能低下が疑われる群では身体機能や生活機能の低下を来している可能性が示された。今回は横断調査であったが、今後は縦断調査で、身体機能や生活状況への介入が認知機能の維持・向上に有効か検討していきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
生活に介入することは、個人差や、複数の専門職が関わる影響もあり、介入を統一することが難しいため
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今後の研究の推進方策 |
平成27年度に実施した横断調査の結果を詳細に分析したい。また現在、通所リハ利用者の活動状況を継続的に蓄積しており、その解析にも取り組みたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究フィールドとなる予定施設の担当者が辞めることとなり、研究が予定どおり進まず、データ取り等の予定した予算を繰り越すこととなった。
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次年度使用額の使用計画 |
最終年度であり、データの分析、研究結果の論文投稿、学会発表等に使用予定。
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