日々の役割 (手伝い)の介護予防や認知症予防効果を検証するため、通所リハビリテーションの利用者を対象に1年間の追跡調査を実施した。継続して追跡できた対象者は92名でそのうち、継続して手伝いをおこなっていたのは22名 (23.9%)であった。軽度者であれば認知症無し群と比較し、認知症有り群で有意に手伝い実施者が多かった。具体的には苑内作業や配膳等の手伝いが多かった。認知症の有無に関わらず、手伝い実施群は非実施群と比較して、認知機能が維持・改善しやすい可能性が示された。以上より苑内作業や配膳等の手伝いは軽度認知症者で実施しやすく、かつ認知症の発症・進行予防に有用である可能性が示された。
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