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2014 年度 実施状況報告書

休職中のうつ病患者対象の症状対処プログラムにおける自己効力感と復職への効果の検討

研究課題

研究課題/領域番号 26861967
研究機関了徳寺大学

研究代表者

根本 友見  了徳寺大学, 健康科学部, 助教 (10633240)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード復職支援 / 心理教育 / 自己効力感
研究実績の概要

本研究は、休職中のうつ病患者を対象として症状管理に焦点をあてた心理教育プログラムを作成し、自己効力感に関する効果及びその後の復職状況について検討することを目的としている。
本年度は、1)文献検討および研究会への参加、2)精神科クリニックで実践されているうつ病患者対象の復職支援プログラムの見学、3)精神科病院での心理教育プログラムの実践を通して、うつ病患者の症状管理および復職支援に関する理解を深め、心理教育プログラム作成の準備とした。
1)休職者が仕事ができるレベルまで回復しているかどうかを示す「復職準備性」については、年々企業が求める回復レベルが上がってきており、休職中のうつ病患者の治療期および復職直前の時期における医療リワークが果たす役割は大きいと言える。一方で、復職準備性が整い復職を果たしたとしても、本人の脆弱性および病気のなりやすさが根本的になくなるわけではない。復職後に起こり得るトラブルやそれに伴う心身の不調に気づき、対処できるよう心理教育を実施する必要がある。
2)見学をしたプログラムは認知行動療法を主とした全12回のプログラムで、初回にストレスに関する心理教育を実施していた。これまで実践してきた統合失調症患者およびその家族対象の心理教育と比較すると、やや専門性が高いと思われる内容も伝え、情報提供は詳細に行っていた。
3)精神科病院で実施されている家族心理教育プログラム運営を継続していくことで、対象者は異なるものの、プログラムを運営・実践する側の心得、配慮、進行方法等を体得していった。特に、参加者同士のディスカッションの場では、参加者の苦悩を共有してもらうだけでなく、これまでの努力や自分たちの強みに気づく機会となるようフィードバックしていった。そのように参加者のエンパワメントにつなげるという点では、うつ病患者に対する心理教育プログラムでも共通することであると考える。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本年度にはうつ病および症状管理に関する文献検討を行い、プログラムを完成させる予定であったが、未だ作成中である。年間で本研究に費やす時間配分等エフォートの管理が不十分であったことが原因として考えられる。また、復職支援に関する研修会への参加も果たせなかった。

今後の研究の推進方策

次年度は、プログラムを作成・実施し、自己効力感の変化について質問紙調査を進めていく。そのために、対象施設との連絡調整もより密に行っていく。エフォート管理を十分に行い、関連学会・研修会への参加を通して、うつ病患者の復職支援に関する情報収集も引き続き行っていく。

次年度使用額が生じた理由

平成26年度は、本研究に対するエフォート管理が不十分であったため、研究が予定通り進まなかったこと、予定していた研修会等への参加ができなかったことから、研究費に残額が生じた。

次年度使用額の使用計画

前年度から引き続き、心理教育プログラム作成のための諸費用として、関連書籍の購入、学会・研修会参加のための参加費・旅費が必要となる。
今年度はプログラム運営のための諸費用として、文具類、プロジェクター、スクリーン、DVD等の視覚教材を購入する。効果測定のための諸費用として、市販されている評価シート、検査手引き(冊子及びDVD)を購入する。データ整理に必要な物品としてノートパソコン、統計ソフトを購入する。さらに、対象施設への旅費および人件費を計上する。

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公開日: 2016-06-01  

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