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2016 年度 実施状況報告書

術後せん妄発症予測スケールの臨床妥当性・実用性の検討

研究課題

研究課題/領域番号 26861969
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

原沢 のぞみ  東京女子医科大学, 看護学部, 講師 (10623077)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワードせん妄 / 予測 / スケール開発 / 脳血管疾患
研究実績の概要

本年度は前年度に実施した全国調査について詳細なデータ分析を行った。その結果、せん妄ケアにおける困りごととして、「身体抑制等を行うことによる倫理上のジレンマ」、「せん妄ケアの業務負担」、「せん妄患者の言動・行動に翻弄される」、「効果的な介入方法が分からない」、「せん妄かどうかの判断が難しい」ということを感じながら日々ケアを実践していることが明らかとなった。また、実践しているケアと、効果があると感じるケアについて質問したところ、実践頻度も高く、効果的であると感じているケアとして「生活リズムを整える関わり」や、「家族との時間を過ごしてもらう」が挙げられた一方で、「術前オリエンテーション」や「見当識を促すカレンダーや時計を置く」こと、「脱水予防」においては、一般的に良いと推奨されているケアであることから実践頻度は高いものの、効果的であったという実感は得られておらず、実施しているケアと効果的と考えるケアに乖離が生じていることが明らかとなった。このことは、せん妄ケアにおける業務負担感を増強する要因のひとつと考えられ、より効果的で的確なせん妄ケアの検討の必要性や、介入が必要な対象を選定するための術後せん妄予測スケールの重要性について確認した。
また、患者への予測スケールを用いた臨床妥当性に関する調査の準備として、調査結果を学会で発表して意見交換を行った結果、せん妄ケアに影響を及ぼす原因を今後さらに明らかにすることの必要性や、臨床現場のニーズに合ったケア方法を検討していく必要性が考えられた。さらに、脳外科の医師によるスーパーバイズ、多施設における調査実施にあたっての方法や統計的処理に関して専門家によるスーパーバイズを受け、次年度の調査実施に向けた準備を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

育児休業を取得した状況があり、研究活動を一時中断せざるを得ない状況となったため、多施設における患者調査の開始に至っていないため。

今後の研究の推進方策

患者へのスケール妥当性調査を多施設にて実施予定であるため、アドヒアランスを保つための方策として調査内容および方法の簡便化を図る。また施設ごとに調査への協力における条件等があると考えられるため、調査時期や期間については、協力施設との調整を行いながら進めていくことが必須と考える。

次年度使用額が生じた理由

育児休業取得により研究活動実施不可となる期間があり、多施設における妥当性調査の実施が困難であったため。

次年度使用額の使用計画

多施設との調査における調整のため旅費が必要となり、研究協力者への謝金が発生する。最終年度のため、報告書の作成、郵送による費用が必要となる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 脳血管疾患患者における術後せん妄発症状況およびせん妄ケアの実態2016

    • 著者名/発表者名
      原沢のぞみ、水野敏子
    • 学会等名
      日本看護科学学会
    • 発表場所
      東京国際フォーラム(東京都千代田区)
    • 年月日
      2016-12-10 – 2016-12-11

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公開日: 2018-01-16  

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